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ファミマの刀剣乱舞コラボが批判を招く

2025/07/25 10:37
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概要

ファミリーマートは2025年、人気オンラインゲーム『刀剣乱舞ONLINE』とのコラボレーション企画を実施し、同作の10周年記念としてコンビニ店頭のネットプリント機能を用いたグッズ販売を開始した。商品は「ランダム印刷」方式で提供され、購入者はプリント開始までどのキャラクターが出力されるか分からない形式となっていた。

この手法は、特定のキャラクターを狙って複数回購入を促すビジネスモデルとなっており、SNS上では「実質的なガチャ」「コンビニでの搾取型販売」といった厳しい批判が寄せられている。価格設定自体は1枚200円前後と比較的手頃であったものの、消費者心理を利用した過剰な購入誘導ではないかという声が高まっており、企業イメージや信頼性への悪影響が懸念されている。

販売形式と消費者の反応

今回のコラボでは、全国のファミリーマートに設置されたマルチコピー機を活用し、指定のコードを入力することで刀剣乱舞のキャラクターが印刷されたブロマイドやシールなどを購入できる仕組みとなっていた。だがその際、印刷されるキャラクターは「ランダム」形式で決定されるため、特定の推しキャラを入手するには複数回の試行(印刷)を前提とする設計であった。

このランダム要素について、消費者の間では以下のような批判が噴出している:

  • 「ガチャ的要素をリアル店舗で再現するな」

  • 「明らかに射幸心を煽っている」

  • 「10周年記念ならファンに寄り添った方法にしてほしかった」

また、ネットプリントは非接触・無人で利用できるという利便性がある反面、レジを介さずに何度でも購入可能であり、金銭感覚が麻痺しやすいことも指摘された。一部のユーザーは「1万円以上費やしても推しが出なかった」という体験談をX(旧Twitter)に投稿しており、問題の深刻性を物語っている。

ガチャ要素の社会的背景と法規制の狭間

この「ランダム販売方式」は、近年ソーシャルゲーム市場で主流化している“ガチャ商法”を現実世界に持ち込んだようなものであり、とりわけ未成年や若年層の利用が想定される場所で実施されたことに対しては、企業倫理の観点からも問題視されている。

現時点でこの種の“リアルガチャ”は法的には景品表示法の規制対象外であり、提供価格が比較的低額であるため、消費者庁などによる明確な取り締まりの対象とはなっていない。しかしながら、ゲーム業界を中心に「確率開示」「天井制度」などが進む中、今回のように確率も天井も提示されないランダム商法が、他の業界に拡大していくことへの懸念は大きい。

また、コンビニエンスストアという公共性の高いインフラでこの方式が行われたことにより、企業の社会的責任が一層問われる形となった。

コラボの意図と企業リスク

ファミリーマートと刀剣乱舞側のコラボは、ゲーム10周年という記念性の高い節目に合わせて行われたものであり、ファン層の期待も大きかったと見られる。限定イラストの描き下ろし、公式監修のアートデザイン、全国での同時展開など、コラボの質自体は高かったとの評価も一部にはある。

しかし、企業にとっての「ファンビジネス」とは、本来であればその信頼関係を前提とした持続的な価値提供のはずであり、今回のように「短期的に搾取的に見える方式」が採用されたことは、ブランドロイヤルティを毀損する可能性がある。

とりわけ刀剣乱舞のファン層には若年女性が多く、経済的に余裕のある層ばかりではないことを考慮すれば、「記念コラボ=祭り」ではなく「記念コラボ=試練」となってしまった今企画は、結果としてコラボ先企業双方の評判にマイナス影響を与える危険性がある。

課題と今後の対応

この件が示した課題は単なる一企業の販促方法にとどまらず、リアル空間における“無規制ガチャ”の拡大という構造的問題である。

今後求められるのは以下のような取り組みだと考えられる:

  • 確率・ラインナップの事前明示:印刷確率の提示や、選択制・指定制の導入による透明化

  • 購入上限設定:1日当たりの購入回数制限などによる課金抑制機能

  • 年齢フィルタリング:未成年が過剰消費を行わないようなシステム的配慮

  • コラボ設計の見直し:記念性・公共性を重視した設計思想の再構築

また、ファミリーマートのようにインフラ的役割を担う業態は、ただ流行に乗るだけでなく、企業としての信頼性・倫理性をどう保つかという観点から、今後のコラボ全体設計において慎重さが一層求められるだろう。

私の感想と考え

この件を通じて強く感じたのは、「誰のためのコラボか」という問いである。刀剣乱舞は、長年にわたり多くのファンに支持されてきた歴史あるコンテンツであり、その10周年を祝うコラボであれば、本来は“感謝”と“共創”に満ちた温かい体験であるべきだった。しかし実際に行われたのは、限られた情報の中で、見えない相手(印刷機)に運を委ねて何度も支払いを繰り返すという、極めて“搾取的”とも受け取れる体験だった。

もちろん、商品が欲しくて自ら進んで買ったという声もあるだろう。しかしそれでもなお、企業側が「どう設計すれば、ファンがもっとも安心し、楽しめるか」という視点を持たずに、「どう設計すれば、単価が安くても回数で稼げるか」という収益最優先の発想に傾いてしまえば、その瞬間から**“エンタメ”は“課金装置”に変わる**。

さらに問題なのは、このモデルが今後、他のコンテンツや業態にも波及しかねないという点だ。もしも全国のコンビニが「リアルガチャ販売」の拠点になれば、ファンビジネスはかえって“信頼を損なう仕組み”として定着してしまう。

私たちは今、「消費の自由」と「設計の倫理」のバランスを考えるべき時代にいる。ファンが大切にしているキャラクターや世界観を“運任せの消費対象”にしてしまえば、信頼も、感動も、文化も損なわれてしまう。

エンタメの力とは、金銭の多寡ではなく、「自分が愛したものを、大切に扱ってくれた」という感覚に宿る。その本質を企業側が見失わないことを、私は何よりも強く願っている。


【ァミマの刀剣乱舞コラボが批判を招く に関する引用元↓】

NHKニュース「ァミマの刀剣乱舞コラボが批判を招く」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250724/k10014451611000.html

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